参考にしたい企業のブランディング戦略5選
名の知られている企業は、必ずと言っていい程「ブランディング」確立に成功しています。
「ブランディング」とは、皆さんもよく耳にする単語だと思いますが、改めて説明するとなると難しい分野でもあります。
「ブランディング」とは、簡単に説明すると、お互いに共有の認識を持ちそのイメージを浸透させることであり、例えば、会社名・ロゴ等やブランドに対する共通のイメージを持つことです。
今回は「ブランディング」について、「マーケティング」との違いや参考にしたい企業のブランディング5選について、ご紹介したいと思います。
そもそもマーケティングとブランディングは何が違う?
マーケティングとブランディングの大きな違いは、ブランディングは消費者に対して製品の共通のイメージを持ってもらう活動で、一方でマーケティングは沢山の方々に広く知ってもらう為の活動です。
マーケティングは様々な意味を持ち、個人での認識も一概に同じとは言えないところもあるのですが、顧客の求めるものやサービス等に対する情報を発信し、顧客がそのものの価値を見い出せるようにするといったものです。(情報発信までのプロセスには、まず調査→研究→開発→製造→宣伝や広告→営業→物流から保管までが含まれています)
浸透させるといったところでは、ブランディングと似ているようですが、意味合いは全く違ってきます。 マーケティングが成功しても、ブランディングがあやふやなままでは、企業としては成功しません。
ブランディングはマーケティングの一部ではあるのですが、ブランディング(ブランドの持つ個性・特徴等)の浸透度によって、自社の強みの製品があった場合、その製品の宣伝の効果やスピードをより効果的に浸透させ、また宣伝広告等のコスト削減も期待でき、あらゆるプラスの効果が生まれます。
製品の特徴が浸透できなかった企業が「ここの会社なら、この製品!!」と社名も同時に製品が顧客側に浸透し認識できるようになると、ブランディングとマーケティングの成功となるわけです。 また近年ではSNS等で、顧客が「使って良かった製品」を口コミとして宣伝をしてくれます。 いわゆるこの口コミも、マーケティング戦略の効果の一つと言えるでしょう。
このようにマーケティングとブランディングは大きく異なるのです。
4種類のブランディング手法について
それぞれの企業にはブランドがありますが、ブランド自体は元々他社と分かりやすく区別をする為に作られたものだそうです。
では早速、次の4つのブランディング手法について詳しくご紹介していきます。
企業ブランディング
企業の持つイメージ・またどのようなイメージを持ってもらいたいかを、まずはじっくり検討し、社内でもそのイメージを浸透させることも重要です。 企業全体で取組み、マーケティングの方法・誰をターゲットとするのか・先々の目標や達成イメージ(ゴール)も同時に進行させる事によって、マーケティング戦略も成果が出しやすいものとなります。
例えば芸能人の方が、自分を売り込む為にまず、顔を知ってもらい、テレビやネット上で活動し、見ている側に認識・浸透させることも、ブランディング手法の一つです。 また、この段階では利益の優先ではなく、あくまでも浸透させることが目的です。
製品ブランディング
製品ブランディングとは、製品に対してどのようなイメージを持ってもらうか、ということを浸透させることです。
例えば、皆さんの身近にあるアパレル企業を例にとると、UNIQLOであれば、ヒートテックなどがあります。これは、他社でも販売されていますが、「着心地が最高!」「薄いのに温かい!」「安い!」と瞬く間に、皆さんの共通の認識となりました。
また、「しまむら」では、低価格なうえに流行りのファッションが楽しめるといった、ファストファッションという共通の認識が確立されています。
いかに製品に対して、共通の認識を持たせるかが重要となります。
パーソナルブランディング
パーソナルブランディングとは、他と差別化し企業独自のカラーを出して、発信していくことです。 イメージの認識を得るためには、他にないものをいかに魅力的に魅せるのかが、大切です。
そして、最大の目的となるのが、信用を得る事です。信用を獲得しない限りは顧客に繋がる確率は低いでしょう。 製品が良い事は大切ですが、売り手の信用を獲得すれば次第にリピーターとなり、SNS等でも口コミを投稿してくれるようになります。 口コミは、売り手が情報を発信するよりも、最も効果的なPR方です。
つまり、信用の発信が多くの顧客を得ることにも繋がっていくのです。 また、発信方法でも取り入れられているのが、インターネットです。 情報発信が早く、情報の受け取り手も気軽に情報収集ができるので、メリットも大きいです。
ここで、もう一度整理しておきたいことは、魅力的に魅せるのももちろん大切なことですが、 もっとも重要とされるのが、信用獲得です。信用は、パーソナルブランディングにおいて築き上げていきたい工程でもあります。
インターナルブランディング
従来は縦型のコミュニケーションだったのですが、上から下にブランディングを浸透させるよりも、現在の横型のコミュニケーションにすることによって、企業内での共通の浸透が早く、ブランドを共創する上で大きく貢献しています。
従業員同士同じ立場に立ち意見を交換し合うことで、積極的に若手も動き出し、活気が涌きブランド構築に良い影響を及ぼすでしょう。
企業ブランディングにおける成功事例5選
ヤンマーの企業ブランディング
まずは、こちらの動画をご覧下さい。
これまで「ブランディング」についてご紹介してきましたが、この動画にはまさに「ブランディング」全てが盛り込まれています。 ヤンマーとは、「最大の豊かさを、最小の資源で実現する」と、他にはないキャッチフレーズで魅力を最大限に出し、また「最新のテクノジーで豊かさを」とぶれない、ヤンマーらしいフレーズを見るもの全てに浸透させていきます。
この浸透力は、これまでのヤンマーの功績はもちろんのこと、繰り返し、繰り返し、ぶれないヤンマーらしさ・強みをアピールした結果かと思います。 そうすることで、自ずと訴求力にも繋がってきます。
モンスターの企業ブランディング ターゲットを絞った戦略
モンスター企業と聞いて、皆さんはどこの企業を想像しますか? コスメ・車・アパレル・・・。それぞれに思い浮かぶ企業があるかと思います。
こういった企業が最も大切にされているのが、先述にもあるように「自社の強み」と「ターゲットを絞る」戦略です。
・SWOT分析
・3C分析
・PEST分析
この3つの方法で抜かりなく分析し、自社の強みとの相性の良いターゲットを絞り込んでいきます。
なんとなく日々見ているテレビのCM等にも、この2つ(「自社の強み」と「ターゲットを絞る」)が明確に盛り込まれているのです。 共通のイメージを浸透させるまでには、このポイントをしっかり把握し、ブランドコンセプト(ブランドアイデンティティー)を確立させましょう。
セブン&アイの企業ブランディング
「近くて便利」のフレーズが浸透している「セブンイレブン」 今や全国で、20209店舗(2020年3月末時点)まで拡大しています。 なぜ、ここまでの拡大に成功したのでしょう。
そんな大手「セブンイレブン」も初めから絶好調だったわけではなく、商品にも統一感がなくばらばらで消費者にとっては、どこにでもあるコンビニでした。
ところが、セブン&アイで見事ブランディングに成功し、今に至ります。 パッケージの統一から、安心・安全・低価格を全面的に打ち出すことに成功しました。 デザインも、シンプルで分かりやすいことから、消費者にも浸透しやすかったのが成功の鍵となったようです。
Appleの企業ブランディング
Apple社と言えば、創業者のスティーブ・ジョブズですが、彼のセンスや製品に対する姿勢・他にはないものを実際に作り上げたことで、「かっこいい」「スタイリッシュ」というイメージが浸透しました。 また、高いユーザビリティで利用者にも圧倒的人気を誇っています。
Apple社の製品を使うことによって、日常とかけ離れたような空間を演出できるのも、人気の一つです。おしゃれという事だけではなく、実際にストレスなく製品を使えるように、日々ユーザーに耳を傾け、ユーザー目線に立つことを重要視されています。
「感覚価値」と「実利価値」を味わえる=「Apple社」といったイメージは、次第に浸透していきました。
マクドナルドの企業ブランディング サイネージを活用したインタラクティブな戦略
マクドナルドは、インターネットのリサーチ会社「マクロミニ」によると、ファストフード店で最も多いのが、マクドナルドであると調査報告を出しています。 マクドナルドは、「早い」「安い」「新商品が毎年出ている」とイメージが浸透し、小さいお子さんから、お年寄りの方まで、幅広く人気を獲得している企業です。
ここ最近では、サイネージを活用したゲームも取り入れ始めました。 ゲームに勝利すると、「無料でクーポンが貰える」という楽しみながら参加できるといったものです。ゲームの内容は、簡単なものです。
まとめ
「参考にしたい企業のブランディング戦略5選」についてご紹介しました。 今回ご紹介したように、企業としてのブランディングを成り立たせる上でステップを踏むと、少しずつどんなイメージを定着させたいのか、見えてくるか思います。「会社の強み」「ターゲットを絞る」この2つを中心に、ぜひ自社でしか出せないカラーを見つけて見て下さい。
また、最後にマクドナルドのデジタルサイネージでのゲームをご紹介しましたが、 今やこのデジタルサイネージによる広告出稿が、更なる需要を高めつつあります。 テクノロジーが進化した近年、AIによるデジタルサイネージも多く取り入れられており、より消費者に情報をお届けしやすくなっています。
デジタルサイネージ(動画や画像)を活用し、会社のイメージを表現してみるのもいいですね。
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