デジタルサイネージ広告出稿のメリットとは?
ポスター広告や電車の中吊り広告、雑誌などの広告いわゆるオフライン広告があり、最近ではWeb広告がオフライン広告よりも主流になりつつあります。そんな中、新しい広告媒体として今注目が集まっているのがデジタルサイネージ広告広告です。いわゆるデジタル看板といわれるものに広告を掲載するというものです。
渋谷のスクランブル交差点などから見える大画面のサイネージ広告から、電車の車内やエレベーター内に設置されたサイネージ、最近では飛行機のシート裏やタクシーなどにも設置されているサイネージ。
今回はこのサイネージ広告に出稿するメリットについてご紹介したいと思います。
サイネージ広告についてのメリットとして
- ・A/Bテストを低コストで行える
- ・時間帯・季節に応じての変更が簡単
- ・生活導線上に行動に合わせた広告配信が可能
- ・複数個所に同時配信が可能
コストを抑えてABテストを行うことができる
オフライン広告とオンライン広告の一番の違いは、出稿する際のコストとリスクにあります。オフライン広告は印字、印刷するケースがほどんどであり、出稿してしまえば一部を修正したいと思っても新規で広告を作成するのと同じ費用が掛かってしまいます。
そのため、紙媒体などの広告の場合はA/Bテストを行うことができません。ご存知かと思いますがA/Bテストとは、2種類以上の広告や商品などからいずれか反応の良いものを採用し、それを繰り返していき広告の費用対効果をたかめ効果の最大化をはかる方法の一つです。
新商品などのABテストもありますが、このABテストはよくWeb広告などに利用されます。
Web広告でこのABテストが行われる理由は紙媒体と異なりAとBの広告を差し替えることに手間やコストがかからず自動で行うことができるという点です。このABテストをネットワークに接続されているサイネージであればWeb広告と同様にABテストを行うことができます。
時間帯や季節に応じての広告に簡単に切り替えられる
店舗のメニュー表に使われている看板など印刷されているものであれば時間帯によって看板を差し替えるという作業が発生していたかと思います。
マクドナルドなども朝マックから通常商品に切り替わるタイミングなどはカウンター上部や下部に設置されているプラスチック製のパネルを張り替える必要性がありました。
この作業をサイネージでは行う必要性がありません。
季節商材などに関しても同様に、今までポスターやパネルに印字していたものも壁掛けのサイネージのデータを切り替えるだけで簡単に切り替えを行うことができます。
複数店舗を経営している場合でも、サイネージへの配信データを差し替えるだけで簡単に内容を切り替えることが可能になります。
生活導線上にありオフラインユーザーにリーチしやすい唯一のデジタルコンテンツ
サイネージ広告はマンションサイネージをはじめ、生活導線上に設置されているため、ネットに存在しないユーザーつまりオフラインユーザーにリーチしやすい広告でもあります。
今Web広告市場が広がりを見せる中、オフラインユーザーに広告をどのようにして見せるかということが注目されています。
サイネージ広告特徴として、 ・変更をすぐに反映することができる ・設定時間に合わせて表示を変更できる ・複数個所に同時に表示を切り替え可能
ということがあります。これらの特徴をいかし、今現時点でオフラインのユーザーにたいしてどのような広告を出すと効果的であるというデータを表示回数とCVから判断することが可能になります。
今までオフライン広告のデメリットとして費用対効果が見えにくいというところがありましたが、表示させる端末や広告にCVポイントを設置することで計測が可能となりCVRなどを把握することができます。
また特定の地域にのみ配信するということも可能ですので、特定の地域からの問合せや申込等を比較することでも効果測定を行うことが可能となります。
5G普及によるスマートシティ化によるサイネージの普及
サイネージは電源やネットワークがある環境で初めて、オフラインとオンラインの中間のような役割を果たすことができました。それはつまり、オンライン環境でなければサイネージの効果を最大限に発揮することができないとも言い換えることができます。
しかし、モバイル通信システムが2020年には4Gから5Gに切り替わることでより自由にネットワークに接続することが可能になります。
5Gの特徴の1つとして多同時接続というものがあります。
この多同時接続により複数個所に今後設置されるサイネージに対してネットワーク接続が可能になってきます。
さらにネットワークに接続されているサイネージ端末が増えることでより生活導線上の行動に合わせた広告の配信が可能になってくることが予想されます。
デジタルサイネージ広告出稿のメリットと成功事例
これまで、デジタルサイネージのメリットをご紹介してきましたが、ここからはそれぞれのメリットに対する、実際の成功事例を項目ごとにご紹介致します。
「UNIQLO」「GU」はデジタルサイネージで顧客満足度アップ!
新商品販売や改良商品においての、売れ行きはとても気になるものです。 これまでの紙媒体では、広告を作成することができても、ユーザーの商品購入に至らなかった点については探ることができず、その後の改善点に繋ぐ事はできませんでした。
アパレル商品を扱う「UNIQLO」「GU」では、広告をデジタルサイネージにて出稿することで、顧客のニーズに応えることに成功しています。 タッチパネル式のディスプレイを買い物カートに取り付け、画面上にトータルコーディネートをおすすめするサービスや、コンテンツ配信内容においては、店舗・オンラインの在庫状況・購入者からのデビュー・モデルや一般人によるコーディネートなど、1000種類を表示しています。その他、店舗によっては、壁面に240台ディスプレイを設置し、ユーザーによって投稿された着こなしを配信するなど、空間作りを演出したり、お客と密着した取り組みを行うことで、在庫管理の徹底や顧客に寄り添うサービスを実施しています。
その結果、ユーザーのニーズを即座に掴むことができ、今ではUNIQLOのモバイル会員数は1000万人以上、国内外の店舗数が「UNIQLO」「GU」合わせ(2020年2月の時点)、3648店舗にまで拡大していています。
デジタルサイネージは、改善点を可視化できるため、A/Bテストを低コストで行えたり、空間演出や広告のコスト削減、お客とコミュニケーションがとれるツールとしても、今後も需要が高まるでしょう。
時間帯のメニュー切り替えで、お客のニーズに応える
飲食店においては、時間帯ごとによってもサービスやメニューが異なります。 そのため、それぞれの時間帯に応じたコンテンツ配信が必要です。
渋谷PARCOの7階にある「RESUTORANT SEVEN(レストランセブン)」では、店頭側面に55インチのディスプレイを設置しています。 以前は、各時間帯ごとのメニューやこだわりを、紙媒体や食品サンプルで行っていました。 食品サンプルは劣化や、メンテナンス代もかかるためコスト面においても課題が残ったままでしたが、デジタルサイネージを設置したことによって、サンプルの劣化やメンテナンス代を気にすることなく、尚且つ、時間帯ごとのメニュー更新や、鮮明な色彩で料理を放映することができ、お客の訴求力向上にも繋がりました。
デジタルサイネージは、高輝度(こうきど)と呼ばれ、ディスプレイが放つ光の輝きが、食材をより新鮮に見せ、通りかかった人に対して訴求を促すことができます。 また、時間帯による配信方法ですが、手持ちのパソコンやスマホなどの端末から、簡単に行うことができます。時間ごとに配信内容(画像)を選ぶだけで、自由にコンテンツ内容を変更できます。離れた場所からも更新が可能なので、急な外出時も安心です。
四季折々のイベントや画像を配信し顧客満足度向上に貢献
宿泊施設やホテルなどでは、「春」「夏」「秋」「冬」と四季折々のイベントや、四季ごとに変化する景色を生かした画像放映で、空間演出にも活用されています。
「リゾートレクリエーションセンターアイ・アイ・ランド」では、自然光を多く取り入れている設計です。 以前は、輝度が低い媒体にて広告案内をしていましたが、フロントスタッフの陰になり見えずらい状態にありました。
そこで、自然光の中でも十分に映える700cd/㎡のデジタルサイネージを取り入れて以来、ホームページのような鮮明な色彩で情報配信が実現でき、お客にもしっかりとアピールができています。
また、自由なレイアウト作りが簡単にできたことで、今後は顧客満足度向上を目指し、「また来たい!」と思えるような魅力を、ディスプレイを通し配信していくとのことで、スタッフのモチベーション向上にも役立てられています。
デジタルサイネージでオフラインユーザーにリーチ!
私たちの生活では、通勤・通学などの移動手段として欠かせないのが、公共交通機関です。特に電車やバスは、特定の人が行き来する場所でもあり、小学生からお年寄りと年齢層も幅広く、オフラインユーザーも多く存在します。
2002年4月からJR山手線、中央線、京浜東北線・根岸線では、デジタルサイネージを車内のドア上などに配置し、車内に向けタイムリーに情報を放映しています。 以前の紙媒体では、広告が見えにくい部分もありましたが、デジタルサイネージを設置することによって、動画ばかりではなく、音声からの情報を取り入れることができ、乗客のみならず広告主からも注目を浴びています。 更に、公共交通機関にて広告を出稿することで、反復率や接触率が高いことから、ターゲットに効果的な訴求が行えたと考えられます。
また、デジタルサイネージは、ピンポイントにて配信設定も行うことができ、特定の地域のみに向け情報を配信することも可能です。どの地域に、どの広告が有効なのか検討することができ、情報配信の効率にも繋がっています。
クラウド配信型で複数箇所、複数台同時配信が可能
複合型商業施設「ラトブ」広告出稿で地域活性化に貢献 東日本大震災で被災した、いわき市にある複合型商業施設「ラトブ」は、震災後も風評被害に悩んでおり、現地で採れた農作物が安全である事を、PRする方法を模索していました。
そこで、「ラトブ」では放射線量の見える化に取り組むため、1階から8階のエレベーターホール前にデジタルサイネージを設置し、毎週、売り場にある食材の放射線量の測定と館内の放射線量を測定し、ホームページ上とサイネージにて安全性を放映しました。
この取り組みの結果、「安心してラトブに来て、食材を購入することができます」とお客から喜ばれたことで、着実に訴求に成功したことを実感できています。 また、地元のコンサートのイベント情報を放映した際にも、大きな反響があり、集客効果も表れ、いわきの新しい顔として、地域の活性化にも役立っています。
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